新卒採用コラム
内定者フォローは何をする?課題別の施策と年間計画

内定者フォローでは、内定者が抱えている不安を確かめ、その内容に合わせて面談・社員との交流・研修を組み合わせます。最初に決めたいのはイベントの数ではなく、「入社までに何を理解でき、誰に相談できる状態にするか」です。
この記事では、主に内定承諾後から入社までのフォローを扱います。入社するか検討している段階では、参加を促すことより、本人の意思決定に必要な情報を届けることを優先しましょう。
内定者フォローの目的は、入社前の不安を確かめて解消すること
企業が伝えたい情報と、内定者が知りたい情報は必ずしも一致しません。人事から手続きの案内が届いていても、「先輩に質問してよいか」「自分に仕事ができるか」が分からないままのこともあります。
カツヤクの内定者フォロー・定着活躍支援では、不安を「成長・能力」「人間関係」「仕事・会社」の観点から整理しています。まずは個別に状況を聞き、全員に共通する課題と、一人ずつ対応したい課題を分けると、施策を選びやすくなります。
| 不安の観点 | 確認したい状態 | 施策の例 |
|---|---|---|
| 成長・能力 | 入社後に何を学ぶか、どのような支援があるか分かる | 研修内容の紹介、仕事の進め方を学ぶ機会、先輩の経験共有 |
| 人間関係 | 同期や社員を知り、相談先が分かる | 少人数の交流、社員座談会、個別面談 |
| 仕事・会社 | 仕事内容や働く環境について具体的なイメージを持てる | 職場紹介、業務説明、配属に関する情報提供 |
例えば、配属先の仕事が分からず不安な人に、交流会だけを増やしても疑問は残ります。その場合は、仕事の一日の流れや、配属の決まり方を説明する機会のほうが課題に合っています。まだ決まっていないことは、未定であることと次の案内時期を伝えます。
面談・交流・研修は、それぞれの役割で選ぶ
個別面談は、一人ずつ異なる疑問を扱う
個別面談は、全体の場では言いにくい疑問を聞く機会になります。面談の実施自体を目的にせず、本人の関心に合う社員や担当部署へつなぎ、回答できなかった事項を後から返すところまで決めておきましょう。
交流の機会は、関係づくりと仕事理解につなげる
同期同士の交流と社員との交流では役割が異なります。同期との交流では知り合う機会を、社員との座談会では仕事や職場の具体像に触れる機会を用意します。人数が少ない場合も、無理に大きなイベントを開かず、参加しやすい規模で考えられます。
研修は、入社後の学びとのつながりを示す
研修を行うなら、内容だけでなく「なぜ今取り組むのか」「入社後の研修とどうつながるのか」を説明します。知識を一度に詰め込むより、入社後に学べることや困ったときの支援を伝える設計も選択肢です。学業や卒業準備に支障がない日程・負担になっているかも確認します。
年間計画は、入社日から逆算して組み立てる
内定の時期や入社までの長さが違うため、全員に同じ月別日程を当てはめる必要はありません。次の表は計画の例です。採用日程の規定や必須の実施回数を示すものではなく、自社の状況に合わせて調整するためのたたき台です。
| 時期の目安 | 主な目的 | 用意する機会・情報 |
|---|---|---|
| 内定承諾後の早い段階 | 今後の見通しと相談先を共有する | 入社までの案内、連絡方法、個別の疑問の確認 |
| 入社までの中間期 | 人と仕事への理解を深める | 社員・同期との交流、職場紹介、必要に応じた面談 |
| 入社が近づいた時期 | 具体的な準備の不明点を解消する | 手続き、初日の流れ、配属・研修について案内できる情報 |
| 入社直後への引き継ぎ | 入社前後で支援を途切れさせない | 受け入れ担当と相談窓口の共有、未回答事項への対応 |
計画には、実施日だけでなく、目的・対象者・担当・確認方法も記載します。参加できない人への情報共有方法まで決めておくと、イベントに出席した人だけが必要な情報を得る状態を避けられます。
連絡頻度に一律の正解はありません。本人の希望や学事日程、入社までの期間を踏まえて決め、返信がないことだけで志望度を判断しないようにします。
社内と外部支援の役割を分ける
社内では、会社として伝える情報の確定、社員の協力依頼、配属や働き方についての回答を担います。外部支援を使う場合は、計画の整理や交流・研修の企画運営など、依頼する範囲を具体化します。
例えば「懇親会を任せる」だけでは、何を話してほしいのか、当日までに誰が社員を手配するのかが曖昧になります。「仕事理解を深める社員交流を行う。登壇社員と説明内容は社内で決め、進行や準備を外部と分担する」のように、目的と担当をセットで決めましょう。
実施後は、参加人数だけでなく疑問の解消を確かめる
参加率が高くても、知りたかったことが分からなければ改善が必要です。実施後は、仕事への理解が進んだか、相談先が分かったか、残っている疑問は何かを確認し、次の施策へつなげます。
マイナビ総合研究所が2026年に発表した、社会人1〜3年目1,936名への回顧調査では、内定者フォローと入社への納得度との関係が報告されています。ただし、特定の施策を行えば辞退を防げると証明したものではありません。自社の内定者の状況を確かめることが出発点です。調査発表
カツヤクでは、現在実施している取り組みを踏まえ、内定者フォローの計画や面談・交流・研修などの組み合わせを支援しています。まずは「今行っていること」と「解消したい不安」を整理するところからご相談ください。